9月パーマカルチャー建築・自然農・温室づくりレポート

1日目 9月27日(土) レポートbyともみ

秋の心地よい風がふく9月27日の徳林寺に、パーなカルチャーを学ぶ人たちが二か月ぶりに集いました。

まずは、近況報告。
酒井さん めでたく退職を迎えることができる、とのこと。おめでたい!さっそく、すだじい(しい     の実)やその他木の実を集めていました。から割器が楽しみ☆
じゅんそうさん 前日まで針の勉強。前回の安曇野で学んだ操体法を取り入れ、それでも必要       な所を針で治していく、という日本医者いらず計画を進めているそう。
さきちゃん 父が遥々徳林寺へ。楽しいひと時を一緒に過ごす。はまっているのは、一人操体      法。そして、家族でミャンマーへ行くことが決定☆
智美☆ こうやって徳林寺に来て、みんなに会えることの幸せをかみしめる。
愛さん アメリカへ再び行く時を待つ修行中。そんな日々は、気づきの連続。安曇野の土地と    のご縁が見つかるといいね。[ふるさと情報館]をチェケラ☆
さなえさん あっちゃんのご飯を食べると、二日後にデトックスが訪れることが判明。前回の安     曇野から帰ってきたら、今まで食べていたヨーグルトの味が変化していた☆
りょうちゃん 自然農の草取りが大変。バーク肥料(樹木の皮の部分を発酵
あっちゃん  ピアノが99.3%の生活。なんて幸せ♪淡路島を訪れ、あっちゃんの中に新しい国が出来た!
みかちゃん ワークキャンプなど、今までWSで出会いつながった人たちとにぎやかな日々。断      食をして、シンクロがあったり、食べることに逃げられない時を過ごし、自分と向      き合う。
しょうちゃん 雑誌デビュー。なんと5ページにもわたる素敵な素敵な提案がつづられていまし      た
うめちゃん ここ一か月で飛行機に8回も乗る。中国や鳥取へ。鳥取では、メロディーロードを     体験。ベンチャーズの本物に触れる。テケテケテケテケテー♪
さっそく、農作業に取りかかります。
 
今回は、たーくさんの収穫物に恵まれました。
大盛況だったのは、えごま、枝豆、トマト、ピーマン、ナス、かぼちゃと草たち。
草刈りをするときに、一緒に大事な野菜を刈ってしまわないかドキドキしていました。この草たちは、夏草といってそのまま放っておいても枯れていく草だそうです。
草刈りをしていると、いろんな生き物たちと出会います。なんだか、かわいいって思えるのです。
 
今回は、葉物を中心に種を蒔いていきました。大根やかぶ、人参も蒔き時だそうです。
<種まきの仕方>
①土の表面に草の種があるので、それを始めによける。
②鎌で生えている草の根を刈る。
③手のひらで、土をとんとん押さえる。毛管現象により、土の中の水分が上に上がる。それにより、種にとって必要な水分が上がってくる。
④すじまき、ばらまき、てんまきをし、土を種の大きさの約三倍かぶせ、押さえる。

⑤刈った草をかぶせ、

芽が出たら日を浴びることが出来るように少なめにする。
知っ得!
☆点まきの時のポイント・・・・・・・土の穴をあける時は、中指を使うと、種をつまむ親指と人差し指がきれいなままで、種が汚れない。
☆ばらまきの時のポイント・・・・・・春菊などの小さな種に土をかぶせる時は、鎌の背を使ってトントン叩くようにする。
☆刈った草をかぶせるポイント・・ネギ、人参、タマネギは乾燥に弱いため、草をてんこもりにかぶせると良い。
☆間引いて育てる時のポイント・・・・芽が出て育っていく若い時は、苗同士が競えるくらいあったほうが良い。人間と一緒ねー。畑の保育園♪間引いたものを食べられるしね。
☆かぼちゃの収穫時期ポイント・・実の付け根がコルク化していたらOKよ。また、収穫してからも追熟させることも可能。
 
豆知っ得!
☆さるは、カブトムシを食べずに、クワガタを食べる。
☆数珠玉は鳩麦茶になる。
 
秋の涼しい風の中での作業は、気持ちよかったでーす。おやつに梨とマスカットをいただきました。最高!!!!
12月の最後のパーマカルチャーで行われるギャザリングについて話をする。
場所は徳林寺で、なんと100人くらいの人が訪れる!
その時に、卒業制作を発表するのです。
<学んできたことを日常に活かすものを作り上げ、伝える>このような場を頂けるなんて、ありがたいです。けど、ドキドキでもあります。
今まで出ていたアイディアを膨らませ、
・多機能な農作業服などのファッションショー
・椿油抽出器
・すだじいのから割器
・活生器作り
これらがかたちになっていく予定です。
 
お風呂タイム後、建築についての講師である山田貴宏先生と合流し、夕食へ♪
今日は、あっちゃんとアシスタントのみかちゃんが作ってくれました☆
お品書き
・収穫したかぼちゃとさつまいもとさといもごはん
・じゃがよもぎの豆乳でめしあがれ
えごまドレッシングとアーモンドが効いてるしゃきねばおいしいサラダ
・しょうちゃんの酢橘が豆腐とであった~ら幸せがやってきた
・白味噌大好きお味噌汁

今日も美味しい嬉しい楽しい夕食でした。ありがとう♪

 

いよいよ建築についての講義が始まります!

一級建築士事務所ビオフォルム環境デザイン室 代表  

山田貴宏先生                            

著 里山長屋をたのしむ

  エコロジカルにシェアする暮らし

『関係性の住環境デザイン』 この関係性というのは、
『人と人、人と自然環境、人と物、人と暮らしなどの様々な関係がつながることにより、新たな関係が生まれ、多様性にとみ多機能である』ことで、
それらが機能するように住環境をデザインする素敵なデザインです
今、私たちは地球の危機をむかえています。それは、気候変動(汚染)とピークオイル(枯渇)です。
なぜ、そのような危機をむかえてしまったのか。原因の一つに、一方通行の仕組みがあります。
人は、地球の資源を無限にあるものとして、大量に消費し、消費したものを廃棄物にして一方にしか流れていかない仕組みを使ってきました。
そうすることで、地球は汚染され、資源の枯渇がいつかは訪れます。
 
逆に、一方通行ではない循環する仕組みを使って生活している自然界は無理がありません。
建築は、シェルターであり、本来は、周囲の環境と折り合いをつけて住む場所を作り上げていくことです
長い人類の歴史の中で人は、建築を文化として築き上げてきました。現代の日本の住環境は、急激な時代の流れとともに変化しました。
そして、地球の危機[気候変動(汚染)とピークオイル(枯渇)]に直面している今、
建築という分野から、『関係性の住環境デザイン』を基礎にしていくことは、これからの時代にとって素敵なアプローチになると思います。
 
<時代の大きな転換期>
山積みする社会問題・・・・・・①エネルギー、環境、②社会不安、無縁社会、少子高齢化、③余る住宅ect.
これらの問題を、これからの住まい方=関係性のデザインを基礎にしていくと、パーマカルチャーと繋がっていました。
 
①エネルギー、環境
土地が持つ風土との応答性と全体性をいかし、地域の気候特徴に合わせ、地域にある資源、材料で建築というシェルターをつくると・・・・?
大量生産、大量消費ではなく、ひとり一人が住んでいる環境に寄り添い、その恵みでくらしていく小さな循環と地産地消ができる!
例) わらぶき屋根はその土地にある資源であり、何年かして腐り屋根を交換する時、家畜のえさ、肥料等の資源となり循環する。
 
②社会不安、無縁社会、少子高齢化
住まいの果たす役割を転換すると・・・・?
・量→質                      
住まいの空間の中で一緒に暮らす人と、そしてお隣さんたちと、どれだけ素敵な時間を過ごすことが出来るだろうか? 
・空間性→時間性                
そうやって過ごしてきた時間によって、形あるものではない、たった一つの物語や繋がり(コト)がたくさんころがっていることに気づくはず。
・モノ→コト                     
 
③余る住宅・・・・・・・・約800万戸(全体の13%)
これから造るなら、本当に価値あるものを!!!   
従来は30年が建物の平均寿命だけれども、
<優美なる下降  創造的な下降  下降の中にあるクリエイティビィティ  今あるものにマインドをシフトする> 
という考えを片隅に持ち、
個人的価値から社会的価値を創造する住まいが、転換する今の時代に寄り添い継続していける手段となり得る、と思います。
☆感想
今まで、建築について特別に考えたことはありませんでした。しかし、パーマカルチャーという視点から見た建築(今回お話を聞いた建築)は、とても身近に、そしてこれからにワクワクした気持ちが持てるお話でした。
『関係性の住環境デザイン』は、人が、人らしくいることを創りあげるデザインなのではないかと思います

2日目 9月28日(日) レポートbyじゅんぞう

2日目の参加者

メンバー:酒井さん、じゅんちゃん、亮ちゃん、智美ちゃん、早貴さん、愛さん、潤三、

運営&講師:山田先生、梅ちゃん、美香さん、庄ちゃん、松本かおりさん、和尚さん

 

朝はみんなで恒例の座禅を行い、それぞれお寺のお掃除を行いました。

本日も晴天です。

その後は、昨日に引き続き山田先生の建築の講義。

 

以下内容&感想。

 

 海外の住まいの例。ベルベル人(アフリカ)のテントの家や、各家に風受けを備えたパキスタン、インドネシアは高床の家。アジア、モンスーン系は外との隔てがない(外気がいつでも入ってくるような)開放的な創りに対して、閉鎖的なヨーロッパの家。石などで建物の枠を作り、風の通り道であるウインドウ(窓)を作る、という発想の違い。

対して日本の家。古い時代から開放的な創り。しかしながら、戦国時代のような乱世は身を守るために締め切った構造の家が多かった。江戸時代になるとまた開放的な創りに。

 

日本の開放的な家の創りは、非常に風通しが良いため夏は過ごしやすいが、冬は寒い。そんな寒い冬に日本人が取った行動は、暖を採ること。火鉢などを置いた部屋に皆が集まる。

 

この性質の奥に何か日本人の深いところがあるように思えて、とても興味深かったです。

自然の循環システムに対応した昔の日本の住まい、または海外の住まい。それらに対して現在の大都市の姿を見て、感じたことがあります。

一体何が循環しているのか。人工的なシステムの中、モノはほぼ一方的に流通して溢れかえり、増え続けるゴミとして燃やされ、異常な高エネルギー(電気など)をひたすら浪費している。そうした中で生活をしている多くの現代人の心の根底には、そのシステムと同じように行き詰まりがあるのではないだろうか。この国で年間十万人と言われる自殺者を生み出しているのは、行き場のない高エネルギーが原因にあるのではないか。

我々はそんなに大きなものを必要としていない。使いこなせるのはもっと小さな、身近なもの。足るを知ることの大事さに気づきました。

まだまだ講義には中身の濃い話がたくさんありましたが、書ききれないので割愛します。

講義に感動した和尚さんの目を輝きが印象的でした。


さて、講義の後はブランチ。

名古屋パーカル初参加の松本かおりさんと美香さんが、美味しいブランチを作ってくれました。あっちゃんが抜けても最高に美味しいご飯はできる。パーカル塾の底力おそるべしでした。

ブランチの後は念願の、山田先生による徳林寺『みんなの家』視察

和尚さん「基本的な構造は私と家具職人の肥田さん(徳林寺雇われのシルバーさん)が作りました」との言葉に山田先生は「すごい!」と驚きの様子。実際、徳林寺の70代コンビは本当にすごいです。

「建築は本当はその場でいろいろアイデアを出して、臨機応変に作っていくのが醍醐味なんです」と山田先生。設計図がありながら、何気なく変化変容していくみんなの家に、共感を示してくれたようでした。

 

さて、お次は建築実習。温室の枠の組立作業です。先月のワークキャンプにて、事前に枠を仕上げてくれた名古屋メンバーの方々と庄ちゃん、ありがとうございました。

こちらでは、柱のホゾ切りが急ピッチで進んでいます。

3本の枠が柱にカチっと固定されるよう、上、中、下に3つのホゾを作ります。


いよいよ柱建て。

大きく丸い横枠三つを、八つの縦枠でつないでいきます。その場で長さを計り、縦枠を均等に並べて固定していきます。一番高い部分の横枠は脚立を使って固定しました。


実は山田先生の講義が面白くて伸びてしまったせいもあり、実習時間は押していたのです。

普段は見守りの梅ちゃんも和尚さんも、フルパワーで組み立てていってくれました。


そしてついに枠が建ちました!!

しかも時間内に。怒涛の追い込み作業、みなさんお疲れ様でした。

そしてみんなで完成した枠の中で記念撮影。そこで和尚さんが取った行動とは、、、!

高所が大好き?な和尚さん。いくらみんなのためとはいえ、、、怖すぎます。

こうして無事、九月のパーカル塾が終わりました。

楽しい時間を作ってくれたスタッフの方々、メンバーの方々、どうもありがとうございました。

 

来月も楽しみです。